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規矩準縄(きくじゅんじょう)という言葉があります。これは中国の孟子の言葉で、物事や行動の基準、手本を正しくすることを意味します。
この言葉、大工ととても深い繋がりがあるんです。
大工の伝統技術に規矩術(きくじゅつ)というものがあります。規矩術とは大工の数学のようなもので、この規矩準縄という言葉からきています。
「規」とは「円を描く」、「矩」とは「方向、直角」、「準」とは「水平」、「縄」とは「垂直、鉛直」ということを意味し、これらは家造りの最も基本です。
そして、それぞれ大工道具のことも指しています。規=定規 矩=差し金 準=水盛り 縄=墨縄
今では機械化が進み、住宅においてはこういった技術があまり必要ではなくなってはきましたが、本当に奥が深い技術だと思います!
その昔、聖徳太子が差し金を中国から持ち込み、大工に広めました。差し金とは大工の大切な道具で、水平垂直をみたりするものです。
古いことわざで、差し金無くては雪隠も建たぬ(さしがねなくては せっちんもたたぬ )というものがありますが、これは差し金がなければトイレすら建てれないという意味で、差し金って昔から本当に大事なものなのです 8-O
そして、聖徳太子は太子講といって、大工を集めて建築の講義のようなものをしていたそうです。こうして規矩術が広まり、日本の高度な建築技術が発展したんです。
奈良にある日本最古の木造建築、法隆寺もその聖徳太子が建立したもので、当時の大工の技術の高さがよく分かります。現代のように機械も何もなかった時代、人の手のみで建築されたものが、どうして何千年残っているのか??私は、先の工人の知恵、技術、手仕事は、現代の建築技術にも勝るものではないかと思っています。
建築は水平垂直が命です。
それと同じよう、家造りの基本に忠実に、真っ直ぐ正直に、という心を忘れてはいけない
どんなことも基本がなっていなければ、きちんと成し遂げることはできない
それが規矩準縄ではないでしょうか。
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